8月1日朝日新聞児美川氏と萩生田氏のインタビューについてまたは教員不足のこと

NHKの8月2日ニュースウォッチ9で教員不足のニュースをやっていた。

ここで思い出したのが前日8月1日に朝日新聞で教育学者の児美川氏がインタビューで語っていた、教員不足は安倍政権下の様々な施策の帰結だろうというような話だ。この反対側には萩生田元文部科学大臣のインタビューも出ていて、いろいろな施策を自画自賛するわけだが、びっくりなことに、例えば教科書に両論併記させたことを功績のようにいうわけだが、日本の教科書は国定教科書ではないので、そこまで執筆者の自由を奪っていいのかと思う。教科書は学術書ではないので、教科書会社が選んだ執筆者が書いた内容で先生が教室で生徒に教えればいいのであって、そこではむしろ”おかしなこと”や”生徒の常識からはちょっと違うことが書いてあったほうが考えるネタになるのではないだろうか。そこででてくるのが、例えば日本について自虐的な内容が書かれた教科書で国民としての誇りを持てるのか、という疑問だろうが、繰り返すが日本の教科書は民間が作って検定を受け、そこからは学校や地方公共自治体の選定によってどの教科書を選ぶか決まるわけだ。なので悪ければ選定されないだろう。そこは自由に選択できる日本の制度を信頼したらどうなんだろう。そして、そのような教科書を使って生徒を教えるようなことで授業を活性化できれば、もっと教員の志望者も増えるのではないだろうか。朝日新聞のインタビューではそこまで突っ込んでいなかったが、免許の更新制やらいろいろな教員を自分たちのプロパガンダの道具としてしか見ないような自民党政権の教育政策の帰結が今の状況をうんだという児美川氏の指摘は全く当たっていると思う。児美川氏と萩生田氏は同じ年でおそらくは東京の多摩地区という割と近い場所で育っているのではないかと思う。もしかしたら萩生田氏は八王子市という割と昔は辺境だった場所でいい教育を受けられなかった恨みがあるのかもしれない。しかし、その恨みは今のような先生を政権の走狗として使うような政策ではなく、もっと信頼して教育に専念できるようにするほうがずっといいのではないかと思うのですが。最後に児美川氏はGIGAスクール構想をわりと肯定的にとらえているようだったが、わたしからすると、経団連の中西氏による電機業界の活性化策ではないかと思った。何しろ端末や通信環境の整備で電機業界の安定的な収益には相当貢献したと思うからだ。中西氏は病気で亡くなったが、ほかにも原発、鉄道の海外輸出など、とにかく電機業界や日立のための政策要請が目立った人だった。そこまで尽くさないといけないのかと思うほどで、本当にもっと重荷を早く卸して生きているうちに楽しめたらよかったのにと思うのですが、どうなんでしょうか。