NHKのニュースセンス(円安は日本経済を支えてた?)

NHKが日銀の方針転換について、”円安が日本経済を支えていた”ということを言っている。これは二つの意味で疑問。

ひとつめは、そもそもが利上げすると円は高くなるのか、ということだ。実際今効果が出ていないように見える。何を根拠にいっているのか?

ふたつめはもっと大きい問題で、円安は本当に日本経済を支えたのかという問題だ。

確かに輸出企業にとっては恩恵を被った。これは確かだ。しかし、日本は資源がないので食料も資源も輸入に頼っている。これは小学校で習うことだ。そうなるとどう考えても円安で輸入品は高くなる。その点についての言及はない。日本経済を支えたというのが輸出企業のことだけであれば問題だし、自民党的に輸出企業、特に自動車などが利益を上げることで日本全体が豊かになった、というのであればそれを検証する必要があるのでは。経済学者の中にも雇用の増加などをいうひとがいるが、それも曲者で、サービス業で安い労働力をたくさん雇ってもそれは豊かになってる?例えば若者の給与は抑えて家賃などが上がれば、必然的に夫婦で稼ぐと。そうなると子供を預けることで保育所の需要も増えるわけだが、そういったことでの経済の増大が”豊かさ”につながっているのかは微妙なところだと思われる。一概に労働力が売り手市場になったからいいといえるのかどうか。例えば学生の採用などをみていても、バブルのころに比べて早期化しているのは、必ずしも企業が早く確保したいというだけではなく、学生の側も早く決めたい、なんだか余裕がない、という印象もある。

どうなんでしょうか。