学術会議の法人化

学術会議、国から切り離し法人化へ 24年秋にも法案提出 | 毎日新聞

学術会議の法人化がいよいよスケジュールに乗っかってきたようだ。

一見するともっともらしいことが書いてある。しかし、内容はひどいものだ。

”外部有識者で作る「選考助言委員会」にあらかじめ選考方針などについて意見を聞くとした。また、担当大臣が任命する外部有識者で作る「評価委員会」を置き、学術会議の運営状況をチェックする。”といようなことが書いてあって、要は会議の議員は外部の選考”助言”委員会やらがチェックし、運営も”外部有識者”が評価するということらしい。まあ平たく言うと文部科学大臣の意向でメンバーは選び、おそらくは文部科学大臣の意向で選ばれるメンバーが運営をチェックする、ということだろう。これは国会なども通さないのだろうから、もう政府のやりたい放題だ。結局は政府の諮問機関としての役割を”正しく”果たすことが求められるわけだ。ということで、学者の皆さんはどうするんでしょうね。学者の中でのガバナンスという形だったのが、一気に独立性は失われ、政府の意向にそった内容しか審議できない。しかもこれは、学術会議をとおして、学会にも影響があると思われます。

どうでしょう。もうみんなこんな学術会議であればボイコットしたらどうでしょうか。別に学術会議の委員にならなくても、勲章をもらえなくなるようなデメリットくらいで、日本学術院のメンバーの選考とは関係ないと政府も言っているわけだし。

本当にここか学者のがんばりどころではないかと思うのですが。

まあ、例の任命拒否問題が起きても、同じセクションにも抗議してやめるひとはいなかったので、やはり選ばれることは大切なんですかね。

不思議なのは新聞などのマスコミもいかに今回の法人化が政府の好き勝手をする体制になるのかということは書かずに、”独立した機関”とあたかも政府の意向から独立した機関にして、独立性が高まるような書き方をしているようなことです。外部有識者とか選考委員って、本当に政権の意向と関係ない人がなるんでしょうか。でもNHKの話もありますけどね。”政府が右というものに右とは言わない”タイプの選考委員や有識者が選ばれるんじゃないでしょうか。もしかして、小生の妄想であって、マスコミの皆さんが書かれているとおり、独立を果たしてよくなるんでしょうか?本当なんですかね。マスコミにぜひこの辺りは掘り起こしてほしいところです。