NHKBS国際報道2024(2025年1月10日)

なんとも暗澹たる気持ちになる番組だった。

カーター元大統領の葬儀のあと、日本の2025年の経済についてのNHKの解説委員が話という時間があった。

しかし、なんともな感じをうけた。まずは日本への投資の問題だ。

これはなんといっても円安であることが大きいと思う。で逆に言うと、円安であるから、かなりの利益を還元しなければ投資家にとってはうまみがない。

当然のことながらそんなに簡単に収益の向上などできないので、資産を売却してその利益を計上するというのが早道だ。投資家にとってはそれでいいのだ。

そういった絶望的なスパイラスにある日本企業へのまなざしは感じられなかった。

また、中小企業についてガバナンスがどうのといっていたが、当然中小企業はガバナンスも身軽にしなければやっていけない。米国のように中小企業がイニシアチブをとって自由に価格設定ができ、市場の中で利益をあげることなどができるのであればそのようなことをいってもいいかもしればいが、日本の中小企業の多くは下請けだ。要は間接費は安く、製造原価を安くしなければならない。なので中小企業にガバナンスなどということはほとんどの中小企業は大企業の傘下に入ってそのガバナンスの下で生きろということになっていく。しかし、そんなことをすればコストは当然下がらないだろう。なので中小企業にガバナンスなどというのは海外のハゲタカファンドに差し出すようなものだ。

NHKの解説委員がこのように海外のファンドの代弁者ではないかというような解説をするというのはいったいどうなってるのだろう。

もちろん日本の企業がオーナーのあたかも私物であるかのように扱われていたのは問題もあった、しかし、じゃあ金を出しているファンドのものかといえばそれも違う。その点で民主主義を貫けば金が正義となりかねず、かといってオーナーの好き勝手でよいというわけでもない。また従業員がいない企業もないわけで彼らの関わりも重要だ。ということで小生も正解はわからないのだが、なにか今の金だけが正義のような発想はどうかしていると思うしこのままいくと日本の社会が崩れてしまい、ある意味植民地になってしまうと思われますが。