宇都宮支局の番組だということで限界もあるのかもしれないが、見ていてNHKの制作側の問題意識の問題を感じた。
小生は見ていて、不愉快になった場面がいくつもあった。
・法務官僚出身の大学教授の無意味なコメント。これは、ある意味国側がいかに何も考えずに制度を導入しているのか、という問題提起とは思えなかった。むしろ自分たちは制度を作ったのだからあとは実行側の問題、受け入れ側の問題といわんばかり。最悪だ。そういったところをつくような質問は一切なし
・かなり遠距離に仕事で派遣しているようであった。この会社自体は派遣業であるが、社長が現場を把握できないようなところにいかせて大丈夫なのだろうか、という気がする。もちろん建設業はそんなこといってたら仕事がなりたたないんだ、という言い方なのだろうけど。小生は見ていて、特に鹿児島で問題が起きてその代役としてベテランをあてたのをみて、これはまずいなあ、と思ったら、やはりそのひとはいなくなってしまってほかの会社に身を寄せていたという。それを他のメンバーがみつけて社長に知らせて、また社長が引き取ったらしいが、それを撮るNHKはいいのか?とも思った。職業選択の自由はあるわけで、舞台になった会社が嫌になったらほかの会社にいったっていいはず。それを無視したことだと思う。現場仕事は命もかかっているので、まじめなひとほど手順などで妥協はしないのは当然。そういうことをちゃんと会社として守らないのはどうなんだ?と思ったが。特に逃亡したベテランのひとの衣類の整理の仕方など見ているときっとこのひとはそういうことで、かなりとんがった人なんだろうなあと感じ、そういうことで周囲と軋轢も起こしがちなんだろう思った。
・保護司の扱いはなんだろう。偉そうに講釈を垂れるわけで、おそらくは地方の農家のぼんぼんだろう。このひとはPTAの役員もやってるそうだが、むしろPTAの会員に対して、いじめ的なことはやめるように学校にも働きかけるべきだ。しかし、本当のところ、面倒なひとたちには出て行ってほしいということなのだろう。それがあからさまな場面で、これも大学教授と同じく、何の批判的な視点もなく、むしろ保護司は忌憚なく意見をいういいひとみたいな扱いであったが、小生の印象は”とんでもないひと”ということがわかり、これは恨まれる人がいてもおかしくはないなとおもった。社長も過去に刑務所にいたひとということで完全に”指導する”立場という上から目線で不愉快の極致
・NHKはこどもも撮ってたがどうなんだろう。それはやめたほうがよかったんじゃないかなと。要は子供の友達は受け入れてるとか、最後の場面も近所の幼児は受け入れてるとかそんなことを見せたかったのかもしれないけど、安易すぎ。特に最後の幼児は現場に入ってきていていいのか?と思った。
・ハローワークから突然こまったので3人世話しろと言ってくる場面も特段の批判的な視点はなかったが、いいのだろうか?建設業ならだれでもOKとおもってないか。というかそもそもがこの国では、建設業は多段階の下請け構造で最後はテレビで映していたような本当に人の手配をするだけみたいな会社になってしまうのだろう。そうなるととんでもない場所でもとにかく仕事があればでていくと。構造的にいったら、そのような会社が存在することがいかに労働者の賃金を下げるか、とか、大阪万博のように、労働者を集めるのはどんな無理でもできる。そのため無理な工期がまかり通るかとか(どうやら北海道の半導体工場もそうらしいが)そういう上の方のわけのわからない認識につながっているのだろう。例えば海外であればそれは”海外からの労働者”かもしれないが、日本ではそこに出所者が入っていくというなんともな構図なのではないか。本当にそれが許されるのか、この番組の問題意識として”全く”感じなかった。それは小生の見方が悪いのか、、、
もちろん社長がこの仕事を一生懸命やっているのはわかるし、何寝言行ってるんだといわれどうだが、じゃあNHKは単に”がんばっている社長がいるけど社会が受け入れてない”という官僚出身大学教授や保護司の立場で番組を作っていいのか、ということだ。
また、もっと大きな問題点として、再犯率が高いのが単に社会の受け入れのような言い方だが、以前はいわゆる知的障害とぎりぎりの線のようなひとが犯罪を繰り返すようなこともあると、まさにNHKでやっていたように思う。実際再犯率が高いのはこういったタイプの方々だとすると、ちょっと視点がそもそもずれているのではないだろうか。これは再犯率の問題と絡めたという番組の説明の問題だけだが。いかに受け入れ企業が大変かということはわかったが。