テレビの報道について、昨日NHKで柳田邦夫氏と池上彰氏の対談をみた。大学生の腑抜けな感じの質問はとにかくとして、私は池上彰氏の発言には危ないものを感じた。
池上氏はテレビは判断の材料を提供するだけだというのだが、それはあまりにも言いすぎだと思いました。実際はネットに比べてテレビ局はそれなりの人やお金を持っているわけで、取材にかけられる費用はかなり違うでしょう。もちろんネットもある程度は広告収入などでお金があつまっているでしょうし、NHKの海外ドキュメンタリーでやっていたフィリピンで政権に反対する人たちが作っているネットニュース番組はスタッフも抱えていそうでした。
で問題は池上さんのようなひとはテレビにでられるけど国谷さんのようなひとはだめだということなのではないでしょうか。おそらく池上さんはNHKの中で学んだラインをうまく引いているので一見政権批判をしているように見えても実はそうじゃないと思います。どこかに逃げ道を用意したような質問しかしていない、といってもいいのかもしれません。
しかし、すべてそうだと思いますがジャーナリストは現状の問題点を掘り起こして報道するのが仕事であると思います。そういう意味では左も右も関係ないことです。しかし、なぜか日本ではどちらについても問題点を指摘するだけでそれが、事実かどうかよりもその問題点の指摘がその団体などへの批判としてしか受け止められないところに難しさがあるようです。極端なことを言えば、マスコミが自分の社なり局なりの問題点を指摘すると、それは上部批判とみなされてパージされるというのが今の時代ではないでしょうか。大阪市で学校の校長が問題点の指摘を市長に送ったら処分を受けたということなどをマスコミは報じますが自分のところはどうなんだろうと思ってしまいます。
それが表れているのは今の連合に対する報道で、もしかするとマスコミの労組も連合なので問題についての報道がないのではないかと思ってましまいます。
問題点の報道がないと、結局は一般庶民はなにもわからず、逆にあるひとたちが流す情報だけに染まってしまいます。
よくマスコミはネットのふぇーくニュースがどうのこうのといいますが、それは自分たちの報道が十分ではなく、触れないものがたくさんあるという感じを一般人が持っていることをもっと危機として感じてほしいものです。